福祉用具専門相談員が担う役割は大きく分けて3つあります。
1つ目は、適切な福祉用具の選定です。福祉用具には車椅子や特殊ベッドから、使いやすく改良された食器や衣類まで幅広い種類があります。福祉用具専門相談員は要介護者と家族からの要望をくみ取りながら、要介護者の身体の状態や使用環境に合った適切な福祉用具選びをサポートしています。
2つ目は、福祉用具サービス計画書の作成です。ケアマネジャーが作成したケアプランの内容をよく理解し、ケアプランの意向に沿った福祉用具サービス計画を立てます。常に最新の用具に関する知識を学び、それぞれの要介護者の状況に合った提案を行うことが求められます。
3つ目は、福祉用具の使用方法に関する説明です。要介護者が安全に福祉用具を使用し続けられるよう、定期的な見直しも必要になります。
福祉用具専門相談員になるための条件は、50時間の講習の受講と修了評価試験の合格です。また、講習を受講しない場合でも介護福祉士や看護師、作業療法士などの有資格者は福祉用具専門相談員として認められます。
介護保険制度における福祉用具を取り扱う事業所では有資格者を2名以上配置することが義務付けられているため、福祉用具専門相談員の需要が高まっています。
福祉用具を利用する目的は、要介護者の身体機能の維持や生活上の危険の解消です。よって、福祉用具専門相談員による福祉用具についてのアドバイスが重要なものになります。